
能登半島地震から約10ヶ月が経過した6月上旬、石川県七尾市を訪問しました。被災した空き家を復興に活かせないかを検討するためです。
巻組は東日本大震災後、「修復すればまだ住める空き家」を支援者の住まいとして提供することを出発点としました。能登でも同様のアプローチが必要と考えています。
古い木造家屋は全部ダメ、なのか?
建物倒壊による被害が深刻ですが、「古い木造は危険」という単純な議論を危惧しています。耐震基準には旧耐震・新耐震・2000年基準の3段階があり、「震度○以上で全倒壊」といった乱暴な議論は適切ではありません。
「木造の古家は危ないからぜんぶ壊して建て替えろ」ではなく、適切な補強工事こそが大事だと考えています。巻組は築40年以上の物件を扱っており、地域材の活用など低コスト耐震補強の研究を進めています。
古い空き家は「使う」ことで危険低減
使用されない空き家は危険度が不可視化されますが、人が利用する空き家は地域で「見守られます」。古家の利用者が増えればコミュニティの活性化につながり、防災性も向上します。
石巻のシェアハウス古井戸プロジェクトでは、首都圏ユーザーが協力井戸再生に参加し、ハード・ソフト両面で地域貢献しています。
東日本大震災の教訓に学ぶなら

能登での復興の遅れと住民流出が指摘されています。人口減少下での「サステナブルな復興」のあり方が課題です。
「新しく作らなくてもいいものまで作ってしまった」という東日本大震災の反省を踏まえ、「今あるもの・使えるものをうまく使っていく」原則が採用されることを願っています。